仮定法

仮定法は、名前の通り“もしもの話”をする際に使う事が出来ます。

仮定法には多くの種類がありますが、今回確認するのは、【過去】【現在】【未来】に関する“もしもの話”をする際に使う仮定法の基本形です。

仮定法は、“もしもの話”で、整理すると下記の役割があります。

過去のある時点、または現在において、事実ではないことについて述べることが出来ます。

未来で実現が不可能、または起こる可能性がほぼないに等しい「万が一」のことについて述べることが出来ます。

詳しい形は次で確認しますが、基本の仮定法の形ではIfを使います。

また、表す“時”と文の中で使う“時制”がずれるということを覚えておきましょう。

それでは早速形を確認してみましょう。

 

仮定法過去

「(現在)…なら、(現在)~だろう」

まずは、仮定法過去から見てみましょう。

仮定法過去は、現在事実ではない仮定の話を伝える際に用います。

 

仮定法過去の形は、下記のようになります。

If + 主語 + 過去分詞, 主語 + would (could/might) + 動詞の原型

 

例文:

a. If he used the camera, photos would look better.

(もし彼がそのカメラを使ったら、写真はもっと良く見えるでしょう)

 

b. If I were a police officer, I could catch all the bad guys.

(もし私が警察官だったら、全ての悪い人たちを捕まえられるだろう)

 

両方の文はusedとwereの過去形を使っていますが、“現在”の話をしています。

 

aの文は、現在“そのカメラ”で写真を撮っていない事実を踏まえて、

“もしそのカメラを使っていたら”という、現在起こり得ない内容を伝えています。

 

bの文では、主語である“私”は現在警察官ではないため、全ての悪い人たちを

捕まえられないという事実を踏まえて、現在起こり得ない“もし~”の内容を

伝えています。

 

この様に、仮定法の形では、実際に表す“時”と、文で使う“時制”が

1つ異なる(文の時制が1つ過去になる)ので注意が必要です。

 

また、Ifの文(副詞節)においてbe動詞を使う場合には、主語がIやhe等で

あってもwereとします。

例文の様に、wouldとcouldが入っている文(主節)では、助動詞も過去形になります。

 

仮定法過去完了

「(過去)…していたら、(過去)~していただろう」

 

次は、仮定法過去完了を見てみましょう。

仮定法過去完了も、内容と文中の時制がずれるため、過去完了形を使って“過去”の話をする際に用います。

 

仮定法過去完了の形は、下記のようになります。

If 主語 + had + 過去分詞, 主語 + would (could/might) + have 過去分詞

 

例文:

If I had gotten a vacation, I might have been in Hawaii.

(もし私が休暇を貰っていたら、ハワイに行っていたかもしれないだろう)

 

仮定法未来

「(未来)…するなら、(未来)~になるだろう」

 

仮定法未来は、未来に起こる可能性が低い(実際には不可能な)万が一の話をする際に用います。

使われる頻度は仮定法過去と仮定法過去完了よりかなり少ないですが、形を理解しておくと便利です。

 

形は下記の通り2つあります:

a. If 主語 were to + 動詞の原型, 主語 + would (could/might) + 動詞の原型

b. If 主語 should + 動詞の原型, 主語 + would (could/might) + 動詞の原型

または 主語 + will (can/may) + 動詞の原型

 

例文:

a. If I were to go back in time, I would become a soccer player.

(もし過去に戻ったら、私はサッカー選手になるだろう)

 

b. If my cat should live to be 150 years old, it will become the oldest cat.

(もし私の猫が150歳まで生きたら、最も歳がいっている猫になるだろう)

※文の形は違っても、訳し方は同じです。

 

混同仮定法

「(過去)…していたら、(現在)~だろう」

 

最後は混同仮定法です。

通常は、If節(副詞節)と主節の組み合わせは、①~③で紹介した形にする必要があります。

ただ、これにも例外があり、If節(副詞節)は過去の話で主節は現在の話とする事も可能です。

 

混同仮定法の形:

If 主語 + had 過去分詞, 主語 + would (could/might) + 動詞の原型 + now

(↑仮定法過去完了の形)  ,  (↑仮定法過去の形)

 

例文:

If Sally hadn’t moved to Canada, she would be married with Tom now.

(もしサリーがカナダへ引っ越していなければ、今頃トムと結婚していただろう)

 

仮定法はとても便利な文法なので、しっかりと覚えるようにしましょう。

 

<おまけ:直接法>

最後は、Ifを使った仮定法の形に似ている直接法についてです。

まずは例文を見てみましょう。

 

If I go to Thailand, I will buy a lot of Thai food.

(もし私がタイに行くならば、たくさんタイ料理を買うだろう)

 

こちらの文は、今回学習した仮定法と形は似ていますが、直接法といって、実際に起きる可能性がある未来の話を述べる際に用います。

 

直接法の形:If 主語 + 現在形, 主語 + will + 動詞の原形

 

直接法では、If節内が未来の意味を持つ場合でも、現在形を用います。

If節内の文が現在形 = 直接法 = 起きるかもしれないことについて述べている、と覚えておきましょう。

 

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