「青い鳥はどこにいる?」
二人の幼い兄妹が、幸福の象徴である青い鳥を探しに出かけ、結局、青い鳥は自分達の身近なところに居た。モーリス・メーテルリンクの童話「青い鳥」のお話しです。今回は、TOEICの「青い鳥」の話しを致しましょう。
書店の語学書のコーナーに行くと、大量のTOEIC本で溢れかえっています。実は、文庫本のコーナーにも、雑誌のコーナーにもTOEIC本はあります。そして、これからも出版され続けるでしょう。
更に、最近はETSが韓国でしか発売していない問題集を購入することも容易になってきました。
「お勧めのTOEIC本は何ですか?」という質問をいただくと、ボクは「あなたが既に持っている本でOKです」と答えることにしています。
書店には、お勧めできない本がたくさんありますが、ボクに質問してくるほとんどの方は、お勧めできる本を見分けるセンスがあって、既に複数の良書をお持ちだからです。
そして、ほとんどの方がお手持ちの本を、中途半端に取り組んだ状態にしています。ですから、それらを「完全にやりきる」ことをお勧めしています。本に限らず、モバイックを受講されている方の中でも、すべての問題や授業に取り組まず、中途半端な状態にして、新たな教材を探しているような方がいるかもしれませんね。
「完全にやりきる」の定義は「正解を選べる」ということにしておきます。これは、かなり低い基準です。
分からない単語が無い、正解の根拠が言える、不正解の理由が言える、それらを人に説明できる、等々、高い基準はありますが最低限、「正解が選べる」というのをここでは基準にします。
試しに、今からお手持ちのTOEIC本の中で最も気に入っている本を本棚から出して、全問題を解き直してみてください。どれだけ正答できますか。
80%だとしましょう。すると、不正解が20%もありますよね?
その20%の中から、同じ問題が公開テストで出題されたら、同じように不正解となるでしょう。
そこには、自分の弱点が詰まっているからです。2番目に気に入っている本も、3番目に気に入っている本にも、おそらく同じように弱点が詰まっているはずです。
本を買ったときには「自分の弱点を克服したい」とか、「本番で間違えた問題を解けるようになりたい」と願いながら、買ったはずです。「青い鳥」を求めて。
あなたの「青い鳥」はどこにいるのでしょう? そして、これからも「青い鳥」を探し続けますか?
ヒロ前田