現在のTOEICスコアが300点で、目標の500点や600点を取りたいけれど、何をどう勉強すれば良いか分からないと悩んでいませんか?
TOEIC300点レベルの場合、問題を解こうと思っても、英語の意味が分からずお手上げ状態となり、試験を受けることが苦痛でしかないと感じるかもしれません。
TOEICの点数を上げるためには、TOEICの学習を行う前に、英語の基礎をしっかりと身に着けることが効果的です。
この記事では、TOEIC300点がどのようなレベルか、そして500点や600点を取るためには何を、どのように伸ばせば良いのかが分かります。
また、その勉強法を実施する上でおすすめの単語帳や参考書もあわせてご紹介します。
今まで多くのTOEIC初心者にスコアアップ勉強法を教えてきた筆者が、その経験から得たノウハウをお伝えします。
この記事の内容
3. TOEIC300点から500点取得後、600点へスコアアップするための勉強法
4. TOEIC300点からスコアアップするための単語帳と参考書の選び方
5. TOEIC300点から始めるスキマ時間を使って勉強できる通信講座
1. TOEIC300点から強化すべきポイントと目標の設定
1-1. TOEIC300点レベルは英語の基礎力を高めることが最優先
TOEIC300点は、短い文であれば間違いながらも何とか作ることができ、相手にゆっくり話してもらえば知っている単語を基に部分的に情報が理解できるレベルです。
とはいえ、まだ出来ないことの方が多いレベルですので、まずは英語の基礎力をつけることが求められます。
しっかりと目標を設定し、効果的な勉強法を通して必要な知識を身に着けることで、英語力とTOEICのスコアを伸ばすことが出来ます。
また、履歴書にTOEICの点数を書くのは、一般的に600点以上が良いと言われています。
2020年1月に実施された第247回のTOEIC公開試験は、111,093名が受験し、平均点は581.2点でした。
また、その試験では、96%以上の受験者が300点以上のスコアを取っていたというデータがTOEICを運営しているIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)から公表されています。
この結果を見ても、現在のTOEICスコアが300点の方は、500~600点を取って初めてアピールが出来るということが分かります。
1-2. まずはTOEIC300点から500点へスコアアップする
現在TOEIC300点の方が600点を目指している場合でも、まずは500点突破を目標にすることをお勧めします。
なぜなら、300点から倍の600点を一気に目指すのは、かなりハードルが高いからです。
一般的に100点を上げるためには、200から300時間ほど必要と言われています。
目標のスコアを取得するために必要とされる学習時間の目安を示す下記の表では、350点から650点まで300点スコアを上げるためには、約2年の700時間(1日約1時間の勉強の場合)が必要であることが分かります。
参考:Oxford University Press『A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success』P.6
鉄の意思を持っている方なら、最初から600点を目標にしても達成可能かもしれませんが、一般的には、最終目標とは別に短期的な目標を設定した方が、学習意欲を持続させることが出来ます。
よって、現在TOEIC300点の方は、まずは500点を目指し、段階的に600点を目指すことをお勧めします。
400点を目標にするのも良いのですが、正しい勉強法を知り、努力すれば、400点は意外と直ぐに達成出来る傾向にあります。
よって、なるべく早く600点を達成したいという方は、500点を最初の目標にし、その後に600点を目指すと良いでしょう。
2. TOEIC300点から500点を目指す勉強法
TOEIC300点の方が500点を取るためには、まず下記の3点をしっかり強化する必要があります。
1.基礎文法
2.語彙力
3.英語に慣れる
これらの強化方法を見てみましょう。
2-1. 基礎文法をしっかりと身に着ける
TOEIC300点から500点を取るためには、まず英語をより多く理解出来るようにすることが必要です。
そのために必要不可欠な知識が基礎文法です。
実際に筆者が教えてきたTOEIC初心者の中にも、中学校で学ぶ基礎文法の見直しをすることで、TOEIC300点台から200点のスコアアップを達成した方がいました。
基礎文法を学習することで、書かれている英文をより多く理解できるようになるのはもちろん、Part5のように「文法問題」が含まれるパートでも点数が取れるようになります。
基礎文法の学習法やおすすめの参考書については、TOEICは中学英語から!?知らなきゃ損する勉強法とおすすめ参考書をご覧ください。
2-2. 語彙力強化なしではTOEICのスコアアップは不可能
TOEIC300点から500点を目指す上で、基礎文法に加えてとても大切なものがあります。
それは語彙力です。
せっかく基礎文法の見直しをしても、単語が分からないと文を理解することが出来ません。
例えばパズルの台紙があって、どこにどのような形のピースを入れたら良いかルールは分かるけれども、実際のピースが揃わないとパズルが完成せず、何の絵か分かりません。
基礎文法を理解し、文の形が理解出来ても、単語が分からないと実際に文を理解することも、文を作ることも出来ません。
単語は時間をかけて繰り返し確認しながら覚えるため、短期間で急激に増やすことは難しいです。
よって、日頃からの努力が大切になります。
単語の効果的な覚え方は、単語を覚えてTOEICスコアアップ!今から始められる単語の覚え方をご覧ください。
2-3. 音読で英語に慣れる
TOEIC300点からスコアアップを目指す際に、基礎文法と語彙力という知識面の向上はとても大切です。
同時に、英語を使えるようにするということも必要です。
これはTOEICが「英語を使ってどれだけコミュニケーションを取れるか?」を測定する試験だからです。
よって、TOEICスコアアップのためには英語を使うことに慣れる必要があります。
英語を使うことに慣れる方法はいくつかあります。
実際に英語で話す機会を毎日のように設けることが出来るのであれば良いのですが、なかなかそのような機会を作ることは難しいのが実際のところです。
では、どうすれば良いのか。
それは音読です。
音読は一人でも出来る英語学習の王道と言われる方法です。
筆者の知り合いに、どれだけ忙しくても音読だけは習慣化して継続している方がいますが、その方の英語はまさにNHKラジオから聞こえてくる英語そのものと言えるくらい綺麗です。
音読は、そのやり方に慣れ、習慣化するまでは大変ですが、これが継続出来れば英会話の力とTOEICのスコアを同時に伸ばすことが可能です。
音読の方法は、TOEICリスニング対策と解答のコツ【音読できる=聞けるの法則とは⁉】をご覧ください。
3. TOEIC300点から500点取得後、600点へスコアアップするための勉強法
TOEIC300点から、「基礎文法」、「語彙力アップ」、「音読で英語に慣れる」という3つの勉強法を実践することで、500点を突破することが可能です。
TOEIC500点を突破したら、次は600点を目指しましょう。
そのためには、下記の3点が重要になります。
1.TOEICを知る
2.リスニング力強化
3.リーディング力強化
これらの勉強法について詳しく見てみましょう。
3-1. TOEIC600点を取るにはTOEICを知ることが大切
TOEICで600点を突破するためには、TOEICを知ることが重要になります。
各Partの問題数や出題形式を知ることで、どのようにTOEICを解いていくべきかが分かります。
TOEICを知ることで、自身が得意なPartと苦手なPart、先に選択肢を見るなどの解答手順、また時間配分なども頭に入れることが出来ます。
基礎文法や語彙力などを含む英語力に、この知識が加われば、TOEICで600点を取ることに近づくことが出来ます。
TOEICに慣れるための勉強法は、TOEIC300点→600点の勉強法をTOEIC専門講師が解説の「4. TOEIC600点のために問題に慣れる勉強法」をご覧ください。
3-2. TOEIC600点を取るためにはリスニング力強化が必要
TOEIC300点からスコアアップするために、「基礎文法」、「語彙力の強化」、そして「英語に慣れること」が必要とお伝えしました。
TOEICで600点を取るためには、それらに加え、リスニング力とリーディング力の強化が必要です。
英語の知識を持っている方でも、リスニング力が無い場合、リスニングセクションで流れる音声が聞き取れないことがあります。
流れる音声を書き起こして読めば理解出来たとしても、耳からはその情報が理解出来ないということはよくある話です。
これは知識の問題では無く、英語の音の変化が分からない、そして音声の速度についていけないことが大きな理由として挙げられます。
リスニング力強化を行うことで、これらの問題を解決することができ、リスニングセクションのスコアを上げることが可能になります。
リスニング力強化には、既に紹介した音読が一番効果的です。
リスニング力を上げながらTOEICのリスニングセクションを攻略する方法については、TOEICリスニング対策と解答のコツ【音読できる=聞けるの法則とは⁉】でご覧いただけます。
3-3. TOEIC600点を取るためにはリーディング力強化が必要
TOEIC600点を取るためには、リスニング力強化と並行して、リーディング力強化を行うことも大切です。
特にリーディングセクションでは、100問中半数以上の54問がPart7の長文読解問題です。
Part7では多くの文書を読む必要があります。
量は多いのですが、実はヒントや答えが必ずそれらの文書の中に含まれているという意味では、それらを見つける力があれば、点数を上げることが可能と言えます。
よって、リーディング力強化が大切になります。
リーディングセクションで点数を取るためには、文法の知識と語彙力に加え、文書を理解する読解力が必要です。
読解力を身に着けるために効果的な勉強法が、「精読」です。
精読とは、文を読んで、内容を正確に理解するトレーニングです。
このトレーニングを行うことで、英文で書かれている内容を意識して読むという癖をつけることが出来ます。
精読は分からない単語を一つ一つ調べたり、文の構造を意識して読んでいくなど、慣れるまで大変に感じる部分もありますが、読解力を身に着けることが出来れば、TOEICで600点はもちろん、それ以上を目指す上で大きな武器になります。
詳しい精読のやり方は、TOEIC Part7 対策はこれ!知っておくべき精読とは?をご覧ください。
4. TOEIC300点からスコアアップするための単語帳と参考書の選び方
TOEIC300点から500点や600点を取るためには、効果的な勉強法に加え、質の高い単語帳や基礎文法の見直しが出来る参考書があると良いです。
4-1. 語彙力強化のための単語帳の選び方
単語帳を選ぶ際は、いくつか注意点があります。
口コミの評価が高いからといって、それが全ての学習者にとって良いとは限りません。
単語帳で失敗しないためには、是非下記の点を意識しながら、実際に書店へ足を運び、複数の単語帳を手に取って確認してみましょう。
TOEIC学習のための単語帳選びの3ポイント
1.TOEICに特化した単語帳を選ぶ
2.自身のレベル(スコア)に合った単語帳を選ぶ
3.解説や例文が頭に入り易い
これらの点を意識しながら単語帳を選べば失敗することはほぼ無いでしょう。
実際に書店へ行くことが難しいという方は、TOEICスコアアップにおすすめの単語帳【レベル別・使い方も伝授】でご紹介している単語帳の中から選んでみるのも良いでしょう。
4-2. 基礎文法見直しのための参考書の選び方
基礎文法にも参考書を選ぶ際のポイントがあります。
筆者も昔は文法が苦手で、中学英語の文法を繰り返し見直すことで、苦手を克服したという過去があります。
下記の基準は、当時筆者自身が参考書を選ぶ際にこだわったポイントで、その後アドバイスとして伝えているものです。
TOEIC学習のための文法書選びの3ポイント
1.文法の説明が分かり易く、例文も抵抗がなく頭に入る(音声つき)
2.ページ数が多過ぎず、細かい例外などが多く含まれていない
3.TOEICで扱う基礎文法を取り上げている
既におすすめした基礎文法用の教材に加え、TOEIC初心者におすすめの参考書と活用方法【単語・文法・TOEIC対策】で紹介している文法用の参考書もおすすめです。
5. TOEIC300点から始めるスキマ時間を使って勉強できる通信講座
通信講座を使ってTOEIC300点から600点を取るという方法もあります。
TOEIC対策オンライン学習プログラムのモバイックでは、動画を見ながら文法の知識や解答テクニックを身に着け、練習問題を通して学んだことを実践していくことが可能です。
パソコンはもちろん、タブレットやスマホでの受講が可能なため、通勤時間や休憩時間といったスキマ時間を使って学習することが出来る優れものです。
分からない点については何度でも無料でTOEIC講師に質問が出来るので、通信講座でよくある「内容が分からずモヤモヤする」ことがありません。
無料のアカウント登録をすることで、13レッスンを体験することが出来ますので、是非こちらからお試しください。
6. まとめ
TOEIC300点から600点は大きなジャンプです。
しかし、基礎文法の見直し、語彙力の強化、そして英語に慣れることで、TOEICスコアを上げることは可能です。
まずは500点を目指し、その後更にリスニング力やリーディング力の強化に加え、TOEICに慣れることで、最終的には目標のTOEIC600点を得ることが出来ます。
しっかりやるべきことを行い目標の点数が取れれば、本当の英語力も身に着いてくるので、TOEIC600点の他にも英語の目標が見つかるかもしれません。
今回ご紹介した勉強法を実践し、是非TOEIC600点を達成しましょう!