5文型はこれで完璧!TOEIC学習の基礎となるSVOCの本質とは?

多くの学習者にとって、英語の5文型は理解が難しい文法事項の一つです。
今回はそんな5文型について、役割を知り、その本質を掴むことで、体系的な理解を目指しましょう!

===記事の内容===
1. なぜ文型の理解が必要なのか?
2. 文を構成する4要素
3. 文型の本質、それは4要素の組み合わせの順番
4. 目的語と補語の違い
5. 5つのテンプレートの中身を知ろう
6. 文型の習得は暗記ではない
==============

 


1.なぜ文型の理解が必要なのか?

それでは早速、英語において文型が担う役割を説明していきましょう。

日本語の「て」「に」「を」「は」は英語には、存在しない。

英語には「て」「に」「を」「は」いわゆる助詞が存在しません。
こちらの文をみてください。

例文1) 私は、猫を、飼っている。
例文2) 飼っている、猫を、私は。

例文2では、語句を入れ替えましたが、だいたいの意味は理解できますよね?
このように、日本語は助詞があるので、どんな語順でもある程度理解することができます。
しかし、助詞がない英語だと。

例文1) I have a cat.
例文2) A have cat I.

例文2では、日本語と同じように語句を入れ替えました。
すると、とたんに意味不明になります。

これこそが「英語において文型が重要とされる最大の理由」です。
助詞が存在しない英語において、文意を正しく理解するためのツール(テンプレート)こそ、
英語の5文型なのです。


2. 文を構成する4要素

そんな文型ですが、難しく考える必要はありません。
登場人物はたったの4人です。
その4人とは、

S =主語
V =動詞
O =目的語
C =補語

だけです。
以上の4つに当てはまらないものはすべて、修飾語(Mと表記される)となります。


3. 文型の本質、それは4要素の組み合わせの順番

さて、4人の登場人物を説明しましたが、実はこれで、文型の説明はほぼ終了です。
なぜなら、文型の違いとは、

「この4人の登場人物のうち、だれが登場するか、どう登場するか」という違いだけです。

 

SV
SVO
SVC
SVOO
SVOC

これが英語の5文型と呼ばれるものですが、全てを丸暗記する必要は一切ありません。
知っておくべきポイントは2つ。

・4人の登場人物について
・それぞれのテンプレートの中身

これだけです。

まず、4人の登場人物についてですが、
主語と動詞は説明する必要はありませんね。
主語とは「文章の主語」
動詞とは「その主語の動作」です。

先ほどの文、
I have a cat.では、
I が主語、haveが動詞ですね。

では、目的語と補語とは、何でしょうか?


4. 目的語と補語の違い

 

<目的語とは?>

目的語とは、「〜を(に)に当たることば」

まずは、目的語について説明しましょう。
動詞(動作)の対象となる言葉、日本語で「何を?」や「何に?」という質問の回答となる部分が目的語です。

例えば、先ほどの文。
I have a cat.
でしたら、

I have「私は持っている」
何を?
「猫を」

となりますね。この「猫を」という部分が目的語です。

<補語とは?>

補語とは「補(おぎなう)語(ことば)のこと」

次に、補語について簡単に説明しましょう。
補語とは、簡単に言うと、主語を補う言葉のことです。
例えば、こちら。

私は元気です。
I am fine.
私イコール元気、
I = fine

となっていますね。

「私」という主語に「状態を付け加えて、補っている」関係です。
このように主語を補うことばを補語といいます。

何となくイメージできましたか?
それでは、ここで、日本語で練習してみましょう。
全3問ありますが、下線部が引かれている品詞が、目的語か補語か考えてみてください。
全て正解できれば、もう目的語と補語の違いはバッチリですよ。

1. 私は疲れています
2. 彼は本を読んでいる。
3. 私は毎日遊んでいる。

いかがでしたか?解説はこちらです。

1. 「疲れています」は主語を補っているので、補語。
2. 「本を」は「何を読んでいるのか」の回答となるので、目的語。
3. 「毎日」は「何を」や「何に」の回答になることはできないので、目的語や補語にはならない。このような言葉を修飾語Mと呼ぶ。

最後は修飾語Mが登場しましたが、このように主語や動詞にもならず、目的語や補語にもならない単語は全て修飾語のMとなります。
覚えておきましょう。


5. 5つのテンプレートの中身を知ろう

それでは、最後に5つのテンプレートの中身について見ていきましょう。

SV 「SはVする。」
I talk.
私は話す。

SVC 「SはCだ。」
He is an English teacher.
彼は英語の先生だ。

SVO 「SはOをVする。」
I have a cat.
私は猫を飼っている。

SVOO 「SはOにOをする。」
He gave me a cat.
彼は私に猫をプレゼントした。

SVOC 「SはOをCとVする。」
I call the cat Nancy.
私はその猫をナンシーと呼ぶ。

以上が5つの文型(英語を日本語に訳する際の5つのテンプレート)です。
内容を丸暗記する必要はありません。なんでその語順になるのか、何となく理解できれば、それで十分です。


6. 文型の習得は暗記ではない

ここまで、文型について説明していきましたが、重要なことなので、もう一度お伝えします。

文型の習得は、5つの文型を丸暗記することではありません。

TOEICのスコアアップおいて、5つの文型を一つ一つ覚える必要は全くありません。
なぜなら、「これはOですか?Cですか?」という問題は一切出題されないからです。
では、何を知っておけばいいのか?

「4人の登場人物」「5つのテンプレートの中身」

この2つを一度理解し、なんとなく覚えているだけで十分です。
TOEICのリーディングパートでは、少し複雑な構造の文章が出題される場合があります。
その際に、5つの文型(日本語訳のテンプレート)を知っていれば、解きやすくなる場合があります。

また、5つのテンプレートの語順を知っていると、パート5の品詞問題でも、瞬殺できる問題が出てきます。
決して、5つの文型を丸暗記しようとはせずに、「何でこの語順になっているのかな?」と思った際に、
この記事の5つのテンプレートと見比べて、中身を理解していくことを心がけていきましょう。

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