TOEIC Part2のスコアアップを目指すならこの対策!

プロのTOEIC講師の間では、TOEIC Part2は、点数を伸ばしやすいパートの1つとされています。

理由は2つあります。

① Part2は25問で、リスニングセクションの問題数の1/4に該当するため、対策して問題に慣れることで、点数を上げやすい。

② Part3やPart4のように、問題を読む必要がなく、音源を聞くことに集中すれば良い。

 

しかし、リスニングが苦手な受験者からすると、音源を聞いて質問や文章を正しく理解し、それらに対する適切な回答を瞬時に判断することは決して簡単なことではありません。

「落ち着いて聞けば、決して難しいことは言っていない」と言われても、それが出来れば苦労しないというのが本音でしょう。

 

実際にそのように感じることは当然です。

聞き取りを得意としている人でない限り、立て続けに25の質問と回答を聞いて、試験というプレッシャーの中、落ち着いて全て理解することは簡単ではありません。

 

そんな方のために、この記事では、Part2の質問・文章を聞いて重要な情報を聞き取る方法、そして少しずつ気持ちを楽にして問題を解く方法をご紹介します。

 

正直、TOEIC満点である私がPart2を聞く際には一語一句理解して解いています。

しかし、それは万が一の間違いを無くすために石橋を叩いて渡るような方法を取っているからです。

全てを聞いて解いてはいるものの、私の経験上、Part2はどの様な情報が問われているかをしっかり理解することで、全ての単語を聞き取れなくても、または理解が出来なくても答えは見つけられます。

 

TOEIC Part2がどうしても苦手!という方は、これでTOEIC Part2は大丈夫!苦手な人のための攻略法の記事もぜひ読んでみてくださいね。

また、同じリスニングセクションのPart1については、TOEIC Part1 練習問題【対策と解答のコツを伝授】で詳しく紹介しています。

 

記事の内容

1. TOEIC Part2はこの対策からマスターしよう

2. TOEIC Part2でリスニング強化のための3つの勉強法

3. まとめ

 

 

1. TOEIC Part2はこの対策からマスターしよう

1‐1. 最初の数語、主語を含む名詞と動詞は絶対に逃さない

まずに頭に入れて頂きたいことは、TOEICのPart2で流れる音源は、最初から最後まで集中して聞くということです。

もちろん一語一句分からなくても、全ての単語を聞き取れなくても大丈夫です。

ただ、しっかりと聞くということを前提として、今からお伝えする内容を実践していきましょう。

 

質問や文章の最初の数語、主語を含め名詞と動詞を聞き逃さない!

 

これが1つ目の対策です。

 

TOEIC Part2は、大きく分けると2つのタイプの問題があります。

1つは、下記のような質問に対して適切な回答を選ぶものです。

 

❶ Where did you see Sally this morning?

❷ Do we need to print out the documents?

 

そしてもう1つは、下記のような文章に対して適切な回答を選ぶものです。

 

❸ John told me he is coming back at 5pm.

 

❶と❷は両方とも質問ですが、❶は具体的な内容を尋ねる質問です。

これらは5W1Hの質問として知られ、質問の冒頭で、When, Where, Who, What, Why, Howといった疑問詞が登場します。

 

❷はYes/Noで答えられる質問で、Is, Do, Will, Can, May, Shouldといった単語で始まることが多い質問です。

 

これらの質問が出た場合、特に重要なことは、「どの様な情報を尋ねられているか」という点を理解することです。

そのためには、質問の冒頭の数語(場合によっては1語)を必ず聞き取ることが必要です。

それに加え、主語や動詞が理解できると、より確信をもって答えを選べるようになります。

 

❶と❷で言えば、次の赤字になっている単語は聞き取る必要があります。

 

Where did you see Sally this morning?

 

この質問で重要なことは、Whereとsee Sallyが知りたい情報であるということです。

主語はyouですが、質問はyouやweといったあなたを含んだものも多いため、それらが出た場合には、何となく頭の片隅に自分のことであると覚えておけば良いです。

 

この問題の場合、Where see Sally?を聞き取ることができれば、「サリーを見た場所」が尋ねられているということが分かります。

 

 

Do we need to print out the documents?

 

この質問は、we(私達)についてなので、主語は頭の片隅に残す程度で、重要なポイントは、Do print documents?と理解するだけで、「書類を印刷する?」ということが尋ねられていると理解できるはずです。

 

 

次は、もう1つのタイプの問題の場合どうなるか見てみましょう。

 

John told me he is coming back at 5pm.

 

これは質問ではなく、平叙文です。

ここでは質問にあるようなWhatやWhenといった疑問詞や、DoやWillといった助動詞は文の頭に含まれません。

よって、主語を含む名詞と動詞をしっかりと聞き取ることで、何が言われているかが分かります。

 

この文で聞き取るべき単語は、John he coming 5pmですが、Johnとheは同じなので、実質はJohn coming 5pmとなります。

「ジョンが午後5時に来る」ということを理解した上で、それに合う回答を選ぶようにします。

 

 

Part2でどの様な情報が求められているか理解するためには、まずはこれらの単語を聞き取れるようにしましょう。

 

もちろん他の単語は多く聞き取れるほど、自信を持って質問に答えられるようになるので、この対策を踏まえた上で、少しでも多く単語を聞き取れるようにする訓練は必要です。

 

1‐2. ひっかけに注意

TOEICのPart2問題には2つのタイプがあるというお話をしましたが、質問や文章を理解した上で、正しい回答や応答を選ぶことが問題の目的です。

 

1つ目の質問タイプの問題に関しては、求められている情報を理解して、分かりやすい回答が答えとして述べられることも多くあります。

例として下記をご覧ください。

 

❶ Where did you see Sally this morning?

(A) Sally saw the movie last night.

(B) At the cafeteria.

(C) No, she’s coming in the afternoon.

 

「サリーを見た場所」を尋ねられているため、「場所」を聞き取れれば正解になる確率が高くなります。

 

選択肢の意味は、

(A) サリーは昨晩その映画を観ました。

(B) 食堂で。

(C) いいえ、彼女は午後に来ます。

なので、正しい答えは場所を述べている(B)であることがすぐに分かります。

 

全てがこの様な問題であればPart2はより点数を取りやすいパートと言えますが、Part2には多くの「ひっかけ」が存在します。

そして、それらが存在するということを理解し、意地悪な選択肢を出して来ることがあると覚えておくことが、このパートでは大切な対策となります。

 

先ほど見た質問の選択肢を1つだけ変えてみたもので、詳しく見てみましょう。

 

❶ Where did you see Sally this morning?

(A) Sally saw the movie last night.

(B) You should talk to Dale about that.

(C) No, she’s coming in the afternoon.

 

(A)と(C)は変わっていないため、正しい回答は(B)のままですが、もしあなたが、頭の中で「場所、場所、場所」と繰り返しながら答えを探している場合、「場所」を指す単語がどの選択肢にも含まれないため、答えが見つけられないまま次の問題が流れてしまうことも考えられます。

 

(B)の訳は、「それについてはデールと話すべきだよ」です。

 

Part2では、素直に答えを教えてくれない「ひっかけ」の問題も多く存在します。

よって、どの様な情報が求められているかを理解した上で、必ずしも素直にその答えを言ってくれない場合もあるということを認識し、選択肢を聞く必要があります。

今回のような回答パターンの他にも、質問に対して質問で返すパターンもあります。

 

これを理解することで、全ての選択肢を聞いて、万が一正解の選択肢で言われている内容を瞬時に理解出来なかった場合でも、他の選択肢が間違っていれば消去法を使うことも出来ます。

 

今回の例題で、(B)の意味が瞬時に分からなくても、(A)は映画鑑賞なので違う、(C)はNoで始まるYes/No問題への回答であるということが分かれば、(B)に「場所」が含まれていなくても、正解であるという判断が出来ます。

 

1‐3. 疑ってみよう

Part2の問題には2つのタイプがありますが、質問に対して答えるということは、英語学習ではずっと行ってきたことなので、比較的答えは見つけやすいのではないでしょうか。

 

しかし、Part2にある文章を聞いて、それに対する応答を選ぶという問題は、答え方が数多くあるため、選択肢を予め絞ることが難しいです。

予めその様な問題が含まれているということを理解することで、対応が出来るようになります。

 

❸ John told me he is coming back at 5pm.

 

こちらはPart2の問題タイプをお伝えする際に用いた例文です。

意味は、「ジョンは午後5時に戻って来ると私に言っていたよ」となります。

 

John he coming 5pmというキーワードになる単語を頭に残し、「ジョンが午後5時に来る」と言われていることが分かれば、それに反応することが可能です。

 

しかし、ここで重要なことは、言われた内容が必ずしも正しいと鵜呑みにしないことです。

この様な文章を聞いて正しい反応を選ぶ問題では、言われている情報が必ずしも正しいと信じないことが大切です。

 

正しくは、他に事実があるかもしれないという否定の目でも見る必要があるということです。

 

考え方としては、2つあります。

「ジョンが午後5時に来る」→ ① 来たらどうなるのか?

「ジョンが午後5時に来る」→ ② 本当に来るのか?

 

要するに、様々な応答の可能性を残すことが大切になります。

 

① ジョンが来たらどうなるのか?という方は、比較的簡単です。

 

❸ John told me he is coming back at 5pm.

(A) I know. He called me last night.

(B) Let’s pick him up at the airport.

(C) We should get ready for his welcome party.

 

これらの選択肢はいずれも彼が来ることを前提にした回答で、全て正解です。

John told me he is coming back at 5pm.と聞いたら、あなたもこの様な回答を期待するのではないでしょうか?

 

しかし、Part2のこのタイプの問題では、②のように「来ない可能性」も選択肢として頭に入れながら聞く必要があります。

 

❸ John told me he is coming back at 5pm.

(A) That’s not what I heard.

(B) Actually, he had to cancel his trip.

(C) He just called to say that he will arrive tomorrow.

 

これら全ての選択肢も、やり取りとして成立しており、予定の5時に来ない(または来ない可能性がある)応答となっています。

 

Part2の文章を聞いて回答を選ぶ問題においては、言われた情報が必ずしも正しいと考えず、それを否定する回答が正解になる可能性もあると覚えておきましょう。

 

TOEIC Part2はこの問題集で攻略!効果的な使い方も紹介では、TOEIC Part2対策におすすめの参考書・問題集をまとめました。

ぜひ合わせて参考にしてみてくださいね。

 

2. TOEIC Part2でリスニング強化のための3つの勉強法

 

ここからは、Part2で点数を取るために出来る勉強法を3つお伝えします。

 

2-1. 楽しくスコアアップする勉強法

英語力を伸ばすためには、時間をかける必要があります。

時間をかけて勉強するのなら、あなたは出来るだけ楽しくやりたいと考えるのではないでしょうか?

 

まず初めにお伝えする勉強法は、楽しみながら「文の最初の数語、主語を含む名詞と動詞は絶対に逃さない」力を身につけるものです。

Part2ではこの力が必要ということをお伝えしましたが、これは意識をして聞き取りを行うことが大切です。

TOEICの問題集を聞いて行うことも可能ですが、恐らくそれでは楽しいという感覚を持ちながら行うことは難しいでしょう。

 

おすすめの方法は、英語のドラマや映画を観ながら、台詞に含まれている文の最初の数語、主語を含む名詞、そして動詞を聞き取ることです。

話すスピードが速いので、聞き取ることは簡単ではありませんが、しかし、徐々にその速度にも慣れ、文のどの辺にこの様な重要な情報が含まれるかも感覚的に分かるようになってきます。

 

また、その際に、字幕は消すようにしましょう。

字幕があると、無意識に文字を読んでしまい、耳から情報を得るのではなく、目から情報を得ようとしてしまいます。

 

少しずつ慣れて来たら、リスニング力を伸ばす練習として、主語や動詞以外の単語も聞き取るようにしても良いでしょう。

 

TOEICのPart2以上に難しい単語なども当然登場しますが、最初の数語や主語、動詞といった単語を聞き取ることが目的なので、それは気にする必要はありません。

 

また、最初は、全く聞き取れなくても落ち込む必要はありません。

ただし、一度聞いて終わりではなく、何度も同じものを繰り返し聞くようにしましょう。

何度も聞いて毎回聞き取れないものに関しては、英語の字幕で確認してから、再度聞いてみると良いです。

 

この様に、楽しいと思える要素を入れることが、学習を継続するには有効な勉強法と言えます。

 

2-2. 独り言でPart2に強くなる勉強法

Part2で質問を聞いて適切な回答を選ぶためには、英語での質問と答えのやり取りに慣れることが有効です。

この勉強法としてお勧めするものが、独り言です。

簡単に言えば、英語で自分に質問し、自分で答えるというものです。

 

これは、電車で通勤する時や、自宅でテレビを見ている時など、どこでも行えるものです。

ただ、外にいる時は声に出すことは難しいと思うので、その場合には、頭の中でのやり取りで問題ありません。

 

意識して頂く点は、下記の2つだけ。

 

1. 身近なことからヒントを得て質問と回答する

2. 出来るだけ素早くやり取りを行う

 

この2点のみです。

 

例えば、通勤時に電車が遅れていたら、頭の中で次のようなやり取りが瞬時に出来れば理想的です。

A: Why is the train behind schedule?

B: Somebody got sick on the train.

 

細かい文法の間違いはあっても良いので、この様なやり取りを素早く行い、気になる点はその後に調べるようにしましょう。

 

この練習を繰り返し行うことで、Part2の形式に慣れることができ、少しずつ瞬時に回答を選べるようになってきます。

 

2‐3. キャッチボールでPart2を鍛える勉強法【対策本も紹介】

最後の勉強法はキャッチボールをしてPart2に備える方法です。

独り言で練習することもお勧めですが、時間をある程度制限して、答えを急かされるということも必要です。

 

また、一人で話すだけでなく、誰かの質問に対して答えを言う方がやる気が上がるということもあるでしょう。

もちろん誰か英語で話せる相手が身近にいれば良いのですが、なかなかその様な人はいないというのが現実です。

 

では、どうすれば、このキャッチボールが出来るのかということですが、これに適した教材があります。

私がお勧めする教材は、NHKの英会話講師としてもおすすめのスティーブ・ソレイシィさんの「英会話1000本ノック」です。

何種類かあり、通常のもの以外にも、入門編やビジネス編がありますので、書店で見てレベルの合うものを選ばれると良いでしょう。

ただ、Part2に適しているのは通常版です。

 

以前ソレイシィさんとはお仕事をする機会がありましたが、日本語をとても流暢に話すことができ、ここまで言語を習得したからこそ、教えるコツを理解しているのだと感心したものです。

ただ英語を話せるから英語を教えているということでは全くないので、説得力が違います。

 

この教材ですが、本だけではなく、CDに質問が収録されており、それを聞いてとにかく急いで答えるという流れになっています。

最初は一言、それから補足、更には相手にも質問を振れる(会話を継続させる)ようになる練習が出来ます。

 

この練習は、TOEIC Part2の勉強法にぴったりと言えます。

 

一点だけ注意点としては、この本の中古品を使っても同じ効果は得られますが、必ずCDが欠けていないものを購入するようにしましょう。

他にも中古品としてTOEICの参考書を購入する際には、付属のCDが欠けていない、そして答えが書かれてないという2点をしっかり確認しましょう。

 

 

3. まとめ

一番点数を取り易いパートの1つとして挙げられるPart2ですが、しっかりと内容を理解した上で、対策と勉強を行うことで、初めて点数を上げることが出来ます。

 

簡単といってもただ問題を聞いて解くだけでは、点数を上げることは難しいです。

今回紹介した対策と勉強法をぜひ実践していただき、「確かにこれならPart2は点数取れる!」と自信を持って言えるようにしましょう。

 

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