英語が堪能な有名人には、両親のどちらかが海外出身者だったり幼少期に長期間海外で生活していた経験があったり、または自力で勉強をしたりとざまざまなが方がいます。今回ご紹介する古川雄輝さんは、幼少期に海外で生活していたため英語が堪能なようです。 とはいえ、しゃべれるようになるまでには努力もしてきたはず。古川さんが現在の英語力を得るまでにどのような勉強をされてきたか、みていきましょう。
◆古川雄輝さんプロフィール
1987年12月18日生まれ
東京都出身
慶應義塾大学理工学部卒
俳優。
慶応大学在学中の2009年にミスター慶応に選ばれ、2010年には「ホリプロ新人発掘オーディション」で特別賞を受賞。
2013年に日英共同作品である「家康と按針」で俳優デビュー。その後、日中同時配信されたドラマ「イタズラなKiss〜Love in TOKYO」が大ヒット。特に中国、上海では大人気となり、中国版twitterのWeiboではフォロワー数100万人を超える。
最近の出演作:
ドラマ 嫌われ監察官 音無一六
ドラマ ねこ物件
映画 劇場版ねこ物件
舞台 「温室~夜の音楽~」
どうして古川雄輝さんは英語がしゃべれるの?
テレビドラマや映画、舞台とその活躍の場がどんどんと広がっている古川さんですが、英語が堪能ということでデビュー作はなんと日英共同作品の舞台。その役柄は「通訳」でした。
古川さんはお父さんの仕事の関係で7歳のときにカナダへ渡り、そこで8年間過ごしました。また高校進学時には家族を離れひとりニューヨークの慶應義塾ニューヨーク学院へ進学。そのため11年間をカナダとアメリカで過ごしたことになります。英語が堪能なのも納得できますよね。
こちらは東京国際映画祭の併設コンテンツマーケット「TIFFCOM2015」でスペシャルゲストとしてインタビューを受けた古川さん。海外向けとあってすべて英語で対応され、当時撮影中だった新しいドラマについてなどお話しされています。
こちらはWEIBO Account Festival in Tokyo 2020で「WEIBO注目俳優賞」を受賞された時のスピーチです。中国でも絶大なる人気を誇る古川さんなので、最初に中国語でも少し挨拶をされていますね。
これにはファンの方もこんな反応。
古川さんが通った慶應義塾ニューヨーク学院ってどんな学校?
ニューヨークに慶應があるの?と思ってしまいますよね。古川さんが通ったこの学校は、全世界30か国から生徒を受け入れている高校で、米国ニューヨーク州教育委員会とニューヨーク州私立学校協会に認証されています。学校名からもわかる通り、慶應義塾の一貫校として海外に住む日本人家族の要望を受けて1990年に設立された高等部です。
カリキュラムは、日本とアメリカ両方の教育システムに基づいていて、授業は主に英語で行われます。また日本語が必須科目になっているので、全生徒が履修しなければいけません。日本語も学んでほしいと思う親にとってはうれしいポイントですね。
アメリカにある学校らしく、ディベートとパブリック・スピーキングを教育の重要な要素としており、生徒たちは一市民としての意識を持つことを促されます。
古川さんはこの学校で寮に入り、卒業までの3年間を家族から離れて頑張られたのですね。 卒業後に帰国され、慶應義塾大学に進学しています。
古川さんはどうやって英語を身につけたの?
「11年も住んでいたのだから英語がしゃべれるのは納得」と今は思えますが、古川さんだってカナダへ行った7歳の頃は英語が全く分かりませんでした。なので、現地の学校に通い始めたころはコミュニケーションが取れずに苦労したそうです。毎日小学生新聞のインタビューでこのように言っています。
「友達を作つくるためにやったのは、当時、はやっていたスケートボード(スケボー)です。英語ができなくてもスケボーがうまければ、自然と仲間が集まってくるようになりました」。
また、日本のアニメはカナダでも人気があったようで、ポケモンや遊戯王のカードもコミュニケーションをとるきっかけになったそうです。自然とクラスメートが集まってくるなかで、話しかけられて答えて…を繰り返し友だちも英語力も両方得られたのかもしれませんね!
さらにEnglish Styleのインタビューでは、
「英語がまったくしゃべれなかったんで、もう大変でした。僕は月曜から金曜まで現地校へ行って、土曜だけ日本人学校に通っていたんです。英語がしゃべれないと勉強もついていけませんし、友だちを作るのも大変で非常に苦労しましたね。」
「まだ7歳だったんで、自然に話せるようになりました。2年ぐらいたったころヒアリングとスピーキングが出来るようになって。」
「英語は書けない状態だったんで、それからスペリングを勉強しましたね。」
と答えていました。現地校だけでなく日本人学校へも通っていたとのことで、日曜日しか休みがないハードな毎日を送っていたことが分かりますね。
2017年に自身の写真集発売イベントでは、他にこんな英語の上達法も言っていました。
英語を話す環境にいることができない日本では、「英語を話すパートナーを見つける!」究極の英語の上達法かもしれないですね。
古川さんが幼少期に知った「ワッタ」の使い方とは?
現地で英語を学ぶのは、日本で学ぶのとは違います。生活の中でさまざまな英語表現を直に学ぶことができるからです。最初は同意味なのか分からないことも、何度か経験することで意味が分かり使い方が分かってきます。そうすることで自分が使うようになりしっかりと表現を身につけるのです。
古川さんはカナダにきて約2年で英語が分かるようになったと言っています。そのエピソードとして毎日小学生新聞で
「学校から帰って毎日、英語でテレビを見みていたら、何を言っているかがなんとなくわかるようになったんです。友達が学校でよく『ワッタ』と言っていて、最初は何を言っているのかわからなかったんです。『What the heck~』『What the hell~』の略で、『何ごと?』という意味なんですけど、友達が転んだときに言っていて。それを見て、こういうときにうんだとわかって、実際に自分も試ためしに使ってみて……と繰り返しているうちに、気づいたら英語ができるようになりましたね」
と話していました。 実体験でインプットしたものをアウトプットして自分のものにしていく。一番の学習方法ですね!
古川さんが思う英語がしゃべれることのメリットとは?
「英語はしゃべれる方がいい」と漠然と思いがちですが、実際にしゃべることができる古川さんが思うそのメリットは具体的に何でしょうか。俳優というお仕事をされている点から、
「海外の作品に出られること。違う国の役者の人と英語でコミュニケーションが取れた。役者は言葉を使う仕事なので英語が喋れてよかった。」
と答えていましたが、その他にも日常生活でこんなことも。
「アメリカと日本って笑いの感覚が違うじゃないですか。だから海外のコメディ映画を観ると翻訳が日本風にアレンジされていたりして……。字幕よりも英語で観た方が面白かったりするときがあります。そういうのはメリットかも、と思います。」
これは英語が少し得意な人には共感する人、多いのではないでしょうか。日本語字幕を読みながら(こんな風に訳されるんだ…。もっと詳しく言っているのにな)と。字幕となると文字制限などがあり、長々と訳してしまうとストーリーに追いつけなくなってしまいます。でもそんなときに英語が理解できると、細かい表現にも気が付けて作品をもっと楽しめます。少し得した気分になれちゃいますね。
デビュー作が英語を話す役だった古川さんにとっては英語がしゃべれるというのは大きなメリットになったはずです。きっといつか来るであろう「英語がしゃべれてよかった!」と思える日まで、みなさんも英語の勉強を頑張りましょう!