プロ講師が英語学習に役立つ3冊を徹底評価!

英語学習のための教材は山のようにありますよね。

スピーキング力を上げる本、リスニング力を上げる本、音読やシャドーイングの本、TOEICや英検の本、単語帳、文法書等、本当に多くの英語学習の本が存在します。

その中でも筆者が読んでいて面白いと思うのが、「英語学習に役立つ本」です。

具体的には、今まで英語が出来るようになってきた人達が、それぞれの学習経験に基づいて、学習者へのアドバイスや学習方法について書いている本です。

中には文法や表現を柱にしつつ、自身の学習経験について言及しているものもあれば、学習者の心構えのようなものを中心に書いているものもあります。

今回は、そういった本を好んで読む、海外在住経験9年、英語講師として約20年数多くの人達を教えてきたプロの英語講師が、3冊の「英語学習に役立つ本」を選び徹底評価します!

今回評価する3冊は、筆者が書店へ行き、「文法」「リスニング」「ビジネス英語」「TOEIC」といった人気のあるコーナーではなく、少しひっそりと本棚の端の方にある「英語学習」というコーナーで見つけた本です。

3冊中1冊はTwitter等でも発売時に話題になった本ですが、それ以外に関しては筆者が書店で初めて存在を知り、少し読んで、「面白そう!」と感じたものです。
また、今回の記事で取り上げた3冊は、いずれも下記の要件を満たすものを選んでいます。

1.2020年~2022年に出版されたものである
2.4技能のいずれか、または資格試験等のみに特化したものではない
3.英語学習のヒントになる考え方や姿勢等について書かれている
※1について、それ以前に出版されたものに加筆修正し、新たに出版されたものも含まれます。

評価は、下記の4つのポイントをそれぞれ5点満点で採点しました。

①分かりやすさ 
②値段 
③内容 
④総合点

評価に加え、それぞれの本のプラス面を3点、マイナス点を2点記載しています。

評価はあくまで筆者の感想なので、当然ながらその評価が絶対ではなく、場合によっては作者の意図を正しく理解しきれていない可能性もあります。また、プラス面やマイナス面についても、人によってはプラスとマイナスを逆と考える方もいると思います。

そういった点をご理解いただいた上で、参考としてお読みいただけると幸いです。

では早速1冊目の本について見ていきましょう!

英語学習に役立つ本①:「英語を話せる人」と「挫折する人」の習慣

分かりやすさ:★★★★☆
値段:★★★☆☆
内容:★★★☆☆
総合点:★★★☆☆

1冊目は2022年5月に出版された「「英語を話せる人」と「挫折する」の習慣」です。後で知ったのですが、この本は2015年に出版された同じタイトルの本を一部加筆・修正したものでした。この本は233ページで、価格が1,400円+税です。表紙の文字がキラキラした赤紫色で主張が強かったのが、まず手に取った理由です。そういう意味で、第一印象は重要なんですね!

長年英語を教えてきた経験から、今まで英語を話せるようになる人と、残念ながらそうならない人を見てきました。

私なりに、常にそういった人達の違いは何だろうと考えているのですが、他のプロ講師の意見にもとても興味があり、読んでみたいと思いました。 それでは「「英語を話せる人」と「挫折する人」の習慣」のプラスな点とマイナスな点を見てみましょう!

プラスな点①:習慣に焦点を当てている

1つ目のプラスな点は、タイトルにもある通り、内容が「習慣」に焦点を当てている事です。

英語が話せるようになるためにはいくつか重要なポイントがあります。その中でも、下記の3点は特に重要だと思っています。

①目的(やる気)

②学習方法

③習慣化

いくらしっかりと英語を学習する目的があったり、効果的な学習方法を知っていても、それを習慣化して継続しなければ、英語を話せるようにはなりません。

この本では、「話せる人は〇〇で、挫折する人は〇〇」といった感じで習慣の例を挙げています。

例えば、「話せる人はゆっくりと話し、挫折する人はペラペラ話す。」というポイントがありました。

筆者の生徒さんの中にも、とても積極性があるのですが、伝えたい事が沢山頭から溢れ出し、それらをとにかく話そうとするため、結果的に伝えたいポイントが分かり難くなってしまう事があります。

そういった方に、筆者が伝えているのが、まさにこのゆっくり、分かり易く伝えるようにするという点です。 学習者の多くは、実は自分自身の癖や習慣を良く分かっていない事があります。そういった方が、この本を読む事で、「あ、これやっているかも」と気付き、意識して直すきっかけになると思います。

プラスな点②:例が分かり易い

2つ目のプラスな点は、説明が分り易いという点です。プラスな点①で「英語を話せる人」と「挫折する人」の習慣を取り上げていると伝えました。

中には、「話せる人はうなずくのをやめる、挫折する人は笑ってしまう。」のように、見出しだけではちょっと分かり難いものもあれば、「話せる人は「急がば回れ」、挫折する人は「1週間でペラペラになれる本」に飛びつく。」といったとても分かり易い見出しもあります。

しかし、全てにおいて共通している点が、説明に使われている例がとても分かり易いという点です。

例えば、「話せる人は英語をやる目的がユニーク、挫折する人は「英語力で転職できる」と信じている。」という習慣について書かれている部分があります。とある方から、金髪碧眼の講師から英語を教えて欲しいという要望があったそうです。初心者であれば、余計なストレスをかけず、日本人講師に教えて貰う事がおすすめと伝えたところ、旦那さんの海外赴任についていくため、とにかく出来るだけそういったストレスをかけた状態で準備したいという返事が理由として返って来たそうです。

それが良いかどうかは別として、そこまで目的が明確であれば、話せるようになる可能性は高いと言えますね。 こういった具体的な事例を挙げながら説明されているため、伝えようとしているポイントがスッと頭に入ってきます。

プラスな点③:学習方法が簡潔に説明されている

この本は習慣について伝える本なので、具体的な学習方法についてはそこまで書かれていません。

しかし、音読やサイトトランスレーションといった英語を話せるようになるためにとても効果的な学習方法が紹介されています。

そして、こういった学習方法についても、単調ではあるが、継続する事がしっかりと効果が得られる事を伝えています。

筆者も、「7日間で英語を話せるようになる」といった教材は基本的に信用していません。逆に、「それ言ったら本としては売れないのでは?」という事を書いてでも事実を伝える本には好感が持てます。

この本では、英語学習の「王道」と言われる音読や、効果的なサイトトランスレーション等の学習法が、数ステップで分かり易く書かれているので、「取り上げられた学習方法のやり方が分からない」という事にはなりません。 ここまでは、プラスな点について書いてきましたが、マイナスと思った点を2つ見てみましょう。

マイナスな点①:モチベーション編の目的が曖昧な印象を受ける

1つ目のマイナスな点は、この本にある「モチベーション編」の内容があまり刺さらないという点です。

この本では、50の習慣が、下記の7つの〇〇編に分けられて説明がされています。

①スピーキング編

②リスニング編

③環境・ツール編

④モチベーション編

⑤資格試験編

⑥リーディング&ライティング編

⑦文化理解編

プラスな点①でも書きましたが、筆者が思う学習者にとって重要なポイントに、目的(やる気)があります。その「やる気」を上げたり、維持したりする事が、長い期間を要する英語学習の中ではかなり難しいのです。

目次で「モチベーション編」と見た時には、そういった方法が書かれているのかと思いましたし、恐らく学習者はそれを期待してこの本を読むと思います。

しかし、実際に読んでみた結果、例えば「話せる人は習慣でできており、挫折する人は行動して満足する。」といったようなもので、内容を読んでも学習の参考にはなるものの、モチベーションを上げたり、維持したりするための具体的なヒントでは無いように感じました。

正直なところ、ここは私の中では残念だったという印象を持ったのも事実です。

マイナスな点②:TOEICに否定的な印象を受ける

2つ目のマイナスな点は、「資格試験編」でのTOEICに対する印象が否定的であるという事です。

TOEICを受けるのであれば、英検の方が良いという考えを持っているような印象を受ける内容になっています。実際に書かれている内容は、間違ってないと思いますし、私もTOEICは過大評価されていると考えています。

しかし、現実として、学習者の中には、自身の意思とは関係なくTOEICを受験する必要がある人達がいますし、TOEIC対策よりも英検対策を行ったから英語を話せるようになるとは思いません。2次試験があるので、その対策が必要という点は異なりますが、他にそこまで大きな違いがあるとも思いません。

TOEICの点数が必要と切実に思っている学習している人からすると、あまり参考にならない“正論”で、むしろやる気を削いでしまう可能性さえあるのではと思います。

英語学習に役立つ本②:たった5分で英語のやる気を上げる66の方法

分かりやすさ:★★★★☆
値段:★★★★☆
内容:★★★★☆
総合点:★★★★☆

2冊目の英語学習に役立つ教材は、2021年4月に出版された「たった5分で英語のやる気を上げる66の方法」です。ページ数は190で、価格は1,300円+税となっています。

この本を選んだ理由は2つありますが、1つ目は英語学習において、今最も名前を聞く先生の内の1人で、スタディサプリでも有名な関正生先生が書いた本だからです。

2つ目は、タイトルに「やる気を上げる」と書かれていた点です。

1冊目でも書きましたが、学習者にとって、「やる気」はとても大切です。その上げ方に興味を持ったので選んでみました。

それでは早速この本のプラスな点を確認してみましょう。

プラスな点①:本の構成が良い

英語学習において、自分自身にとっての英語(学習目的)とは何かしっかりと理解する事がとても大切です。それを理解した上で、学習方法に加え、長丁場となる英語学習では、如何にやる気を維持、または落ちた時に上げる方法を知る事も、目標達成に欠かせないポイントです。

この本は、下記のチャプター構成となっており、こういったポイントを考えたり、学ぶ事が出来ます。

①英語と自分の関係を俯瞰で見てみよう
②勉強するモチベーションを高める15の方法
③必ず続けられるちょっとした勉強法
④絶対に飽きない自分を“乗せる”勉強法
⑤アクションを起こして英語力をつける
⑥英語ができる人!と思わせる10の方法
⑦その場をスマートに切り抜ける5つの方法

やる気を上げる方法は、人によって異なるため、ここで書かれているものが全て当てはめる訳ではありません。しかし、複数方法が書かれているため、その中で自身に刺さるものを見つけて実践すると良いでしょう。

プラスな点②:自身の方法に確信を持てる

今までも様々な方法で学習を行ったり、やる気を上げようとして来られた方も多いと思います。しかし、そのやる気の上げ方が正しいのかが分からない、もしかしたら間違っているのではないかと不安になる事もあるでしょう。

もしかしたら、「カフェで勉強するのは効率が良いのか」、「教科書等を使わない英語の時間は時間の無駄なのではないか」、「SNSで学習報告をする事は意味があるのか」と実際にやっている事に疑問を思っているかもしれません。

この本では、必ずしも英語だけではありませんが、学習する際にやる気を上げる事に繋がるヒントがいくつも書かれています。

例えば、「教材を持ってスタバに行く」、「「勉強ではない」英語の時間をもつ」や「勉強したことを友達に教える」といった事が書かれています。

今行っている事に対して書かれていれば、自信を持って続ける事が出来ますし、今まで考えた事がないような方法が書かれていた場合、新たな気付きになります。

プラスな点③:英語ができる人!と思わせる方法が正にその通り

3つ目のプラスな点は、「英語ができる人!」と思わせる方法について書かれている事です。英語ができる!と思われるという事は、自分でも「英語ができている」と感じられる事が多いため、やる気も上がります。

この本には、困った時や考える時間が必要な時に「上手に時間を稼ぐ」方法や伝えたい事を「最初にまとめる」重要性等について書かれています。

これらは実際にネイティブでも行っているものなので、それらを行う事で、英語を上手に使っているように聞こえ、「英語ができる!」という印象を与えます。

こういったポイントを知る事が出来る点も、この本のプラスな点と言えます。

マイナスな点①:少々強引に感じる内容がある

では、「たった5分で英語のやる気を上げる66の方法」にはどのようなマイナスな点があるのでしょうか。

それは、タイトルにある「やる気を上げる方法」として考えるには少々強引なのではないかと思う内容があるという点です。

もちろん考え方次第という事もあるので、あくまで筆者の意見ではありますが、例を見てみましょう。

やる気を上げる方法には、「「どういたして」のバリエーションを覚える」や「「Oh, my God!」の使い方を知る」、「レストランで会話を楽しむ」といった内容がありますが、これらはちょっと違うように感じました。

「レストランで会話を楽しむ」のようなものは、もちろん出来たらやる気が上がります。しかし、ほぼ海外に行くか、日本でも外国人が働いているようなレストランのみでしか出来ないような内容を書かれても、直ぐに実践できるものとは思えません。

こういった点は、強引に入れたという印象を受けました。

マイナスな点②:レベル的にブレがある

2つ目のマイナスな点は、対象レベルが明確ではないという点です。もちろんやる気を上げる方法には、カフェで勉強をするといった内容のように、レベルで左右されないものもあります。

しかし、方法に英語が絡んで来る場合、当然ながらレベル差によってむしろやる気が低下するものもあります。

例えば、「CNNを聞いてみる」や「英字新聞を買って読む」といった内容がありましたが、これらは基本的には上級者向けです。CNNは英語のレベルが高いとひと言書かれてはいますが、そのまま読み進めると、対象レベルに関する言及はなく、その方法を肯定する内容となっています。

しかし、学習方法が分からない方は、これをそのまま鵜呑みにしてしまい、CNNを聞いたり、英字新聞を購入して読んだりしてしまう可能性はあります。

そうなった場合、内容が分からず、殆どの単語を調べるようになり、それでも意味が分からないものも多く存在するため、やる気自体が落ちてしまう危険性もあります。

そういった意味で、もしこの本を読んで欲しい人たちの英語の対象レベルを設定しないのであれば、せめてそれぞれの方法のページで、対象レベルを記載したりしてあげた方が親切なのではないかと思いました。

英語学習に役立つ本③:それわ英語ぢぁないだらふ

分かりやすさ:★★★☆☆
値段:★★★☆☆
内容:★★★☆☆
総合点:★★★☆☆

最後の1冊は、2021年10月に出版された「それわ英語ぢぁないだらふ」です。207ページあり、価格は1,300円+税となっています。

この本は、東洋学園大学教授であり、NHK「ラジオ英会話」でも活躍している大西泰斗先生によるものです。

この本が発売された当初、私のTwitterのライムラインでは、この本の購入報告が画像付きで多く見られました。また、かなり昔ですが、私が社会人になってから数年した頃に、大西先生の「英単語のイメージ」に関する講座をテレビで観て、感動のあまり、DVDを購入したという過去もあります。そういった理由で、この1冊はいつか取り上げたいと思っていました。

また、本のはじめに大西先生が「この本書は英語学習初ではありません」とはっきり書かれているので、そもそも英語学習本として評価するのはおかしいのではないかと思う方もおられると思います。そこに関しては、英語学習に役立つの知識や気付きを得られるではないかという観点で選んでいるという事で、ご理解いただければと思います。

それではこの本のプラスな点とマイナスな点を見てみましょう。

プラスな点①:なぜ日本人は英語が話せないのかに対する解答

最初に挙げるプラスな点は、この本の帯に記載されている「なぜ日本人は英語が話せないのか?」に対する大西先生の解答が書かれているという点です。

様々な原因について書くのではなく、単純にそれは「学校文法」にあると断言している点はとても分かり易く感じました。

もちろんそれに対して賛否両論あるかと思います。しかし、どうしてそう思うのか、そして、ではどうしたら良いのかといった点を、下記の構成で説明しています。

①学校文法
②新しい文法
③イメージ
④英会話の学習

日本の学校で英語を学習した人達(と言えばほぼ全ての日本人が当てはまると思います)の多くが、一度は疑問に思った「学校文法が英語を話せない理由なのでは?」という疑問に対して、単なる否定や批判ではなく、どうすべきかという生産的な考えを述べている点が良かったと思う1つ目の点です。

プラスな点②:的を射たポイントが刺さる

英語が話せるようになるために、全ての学習者に知って欲しいと思い、私が研修等で伝える点があります。

それは、「重要なポイントを先に述べ、プラスアルファの情報(補足)は後につけるようにする」というものです。

この本に書いてある「新しい文法」の冒頭で、「英語は配置のことば」と書かれており、「修飾語順(説明ルール)」では、説明は後ろに置くといった事が書かれています。

ちょっとした事ではあるように見えますが、「学校文法」を勉強していると、意外にこういった単純そうに見える大切なポイントについて気付けない(または教えてくれない)事が多くあります。

それが書かれている点が2つ目のプラスな点です。

プラスな点③:イメージを大切にする

3つ目のプラスな点は、「訳読」からの脱却です。大西先生は、学校文法は使える英語を学ぶのではなく、「訳読」という癖をつけるものと言っています。

更には、その癖がつく事で、単語や表現学習においても同じ事が起こっていると言っています。それにより、学習者は英単語や表現の訳を暗記する事を目的としてしまうため、使えるようにはならないという事でした。

そこで提唱されているのが、「イメージ」を理解する事です。

興味を持った方は、実際に本で内容を確認して欲しいと思うので、詳しくは書きませんが、discussやexplainといった単語を使う際、日本人はそれらを「話し合う」や「説明する」と訳すため、「~について」のaboutを付けてしまいます。

こういった癖によって、本来はaboutを付けない単語にaboutを付けてしまい、間違った英語を使うようになってしまうという例を挙げていました。

英単語を覚える際に、日本語訳で覚えるというのは当たり前のようになっているため、「イメージ」にシフトして考えるのは相当大変だと思います。

しかし、そういった問題提起をして、考え方を変えようとしている点はとても重要だと思います。

そういった意味で、このポイントを3つ目のプラスな点として挙げました。

最後に、どういったマイナスな点があるのか見てみましょう。

マイナスな点①:説明が難しい事がある

1つ目のマイナスな点は、説明が難しいと感じる事が多くあるという点です。もちろんこれは個人差があるので、中には説明が完璧と感じる人もいるでしょう。

大西先生は、「学校文法」について、不必要に「用語の鎧」をまとっている点が、学習者に難解であるという印象を与え、難解なものはそのまま信じてしまうという事が問題点であると本の頭の方で言っています。

それを説明するため、実際に用語の鎧を見せる必要がありますが、その用語の塊を載せ、説明についてもその流れで用語の塊を使っているため、そういったものが苦手な学習者からすると、本の最初から難しい説明等が入る事で、英語が苦手な人は、拒否反応を起こしてしまうと思います。 書いている事は当然ながら素晴らしいのですが、初心者や学校英語で挫折した人達の中には、この時点で本を置いてしまうかもしれず、とても勿体ないと思いました。

マイナスな点②:「新しい文法」が新しく感じられない可能性がある

2つ目のマイナスな点は、「新しい文法」の中には、新しいと感じられないものもあるという点です。

この本では、日本人が英語を話せない大きな原因として、「語順の無視」を挙げています。

それを意識させるために「新しい文法」があるという話でした。

最初に「基礎文型」の説明があるのですが、学習効率を考慮した場合、学校文法に近い方が良い。よって学校で皆が勉強した「5文型」を踏襲するのが良いとの記載があります、呼び方こそ「第〇文型」とはなっていませんが、同じ文型の説明を行っています。

もちろん、その後に、どのようにその文型を拡張して語順を意識するかに話が繋がるのですが、5文型を持って来て、それを基にしているため、「新しい文法」と言えるのか疑問が残ります。

この点は、正直なところ、目から鱗が落ちるのを期待していた場合、「学校文法」と何が違うのかなと疑問に思ってしまう可能性があります。

まとめ

今回は「英語学習に役立つ本」3冊について書かせていただきました。

記事の冒頭でもお伝えしていますが、評価に関しては筆者の個人的な印象を基に決めています。よって、読む人によっては全く異なる評価になる事もご理解いただければと思います。

全ての本はオンライン書店で評価だけを見て選んだのではなく、実際に書店へ足を運び、そこで手に取った本の中でも、「面白い」と感じる点が含まれた本を必ず選んでいるので、どれも参考になる本である事は間違いありません。

こういった感想を参考にしていただき、読んでみたいと思った本があれば、是非皆さんも書店でこられの本を手に取って、実際に中身をサラッと確認した上で購入するか決めていただければと思います。

この記事が、少しでも皆さんの英語学習の参考になれば嬉しいです。

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