TOEIC Part7を時間内に解く!速読のコツとトレーニング法

TOEIC Part7 の長文読解問題、なるべく速く全文を読んで解答したいけど、時間が足りなくて間に合わない…。もっと速く英文が読めたらもっと点数を取れるのに…。

あなたはこのような悩みを抱えていませんか?

 

短文ならまだしも長文となると、知らない単語があったり、1つ1つの文が長かったりして、よく意味が頭に入ってこず、読むスピードがどんどん遅くなってしまいますよね。

 

この記事では、Part7の長文を速く読むコツ、そしておすすめの速読トレーニング方法を紹介します。

数ある速読トレーニング方法の中から、特にTOEIC Part7で効果が期待できる方法を紹介するので、しっかり実践していけば、確実に速読力を身につけることができます。

 

本記事でコツを覚え、何度も繰り返し速読トレーニングを行ってください。そして、速読力を身につけることで、Part7の長文を時間内に解くことができるようになります。

 

 

 

 

 

 

 

1. TOEIC Part7 で使える速読力とは?

この記事では、TOEIC Part7のスコアアップにつながる速読力について詳しく述べていきます。

なので、一般的な英語の速読トレーニングとは少し違う部分もあります。

 

ではまず、TOEIC Part7の特徴から見ていきましょう。

 

1-1. TOEIC Part7 長文読解問題の特徴

TOEIC Part7は、TOEICの最後のパートで、長文を読んで設問に答える問題です。

TOEICリーディングセクション全100問中、54問がPart7の問題です。

 

長文の種類は、Eメールや広告、チャットや告知等、様々な形式のものが出題されます。

それらの文書を読んで、2~5問の設問に答えていきます。

 

文書が1つだけの問題(シングルパッセージ)だけでなく、文書が2つ(ダブルパッセージ)、3つ(トリプルパッセージ)の問題も出題されます。

よって、なるべく速く文書と設問・選択肢を読み、時間内に解答できるか、が勝負になります。

 

TOEIC Part7の問題形式については、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

「TOEIC Part7 練習問題 【満点講師の解説付】」

 

1-2. TOEIC Part7を時間内に解くのに必要な速読力とは?

では、TOEIC Part7を時間内に解くには、どのレベルの速読力が必要なのでしょうか。

理想の時間配分をもとに見てみましょう。

 

一般的に、TOEICを最後まですべて解き終えるためには、Part7で使える時間を50分確保することが必要と言われています。

そして、50分以内に解くためには最低160~195WPM(words per minute:1分にどれだけの単語の英文を読めるかを数える単位)で進めなければなりません。

 

例えば、下記の文書は184文字あります。

これを1分間程で読める力をつけることが理想です。

 

(モバイックより引用)

 

しかし、WPMと言われても、、、と思ってしまわれる方も多いと思います。

なので、この数字はあくまでも目安として、今より少しでも速く読めるようになることを目指して、速読トレーニングに取り組んでいきましょう。

 

1-3. 速読の前提条件

速く読めるようになりたい気持ちは大事ですが、ただ速く読んでも、内容を理解していないと意味がありません。

速く読みながらも内容をしっかり理解できるようになるためのコツをご紹介する前に、速読の前提条件として、下記の3点を確認しましょう。

 

❶ 音読しない

❷ 訳さない

❸ 返り読みしない

 

上記の3点の中で、英文を読むときに、やっているかもしれないと思うものはありますか?

 

【❶ 音読しない】

英文を読むのに慣れていない初級者には、ついついボソボソと声に出しながら読んでしまう方が多いです。または、声にでなくても、一文字ずつ頭の中で発音しながら読んでしまう方もいます。

日本語でも同じですが、音読すると読むスピードはとても遅くなります。

 

英会話の練習等では音読も大切ですが、ここではあくまでTOEIC対策の速読です。

音読ではなく、黙読!を意識していきましょう。

 

【❷ 訳さない】

「英文を理解する=訳す」と思っている方もいるかもしれません。

しかし、訳さなくても英文を理解することはできます。

英語をわざわざ日本語に置き換える、という余計なステップをなくし、英語を英語のまま理解できるようになることが大切です。

 

【❸ 返り読みしない】

文を頭から理解していく、ということです。

 

例えば、下記の文があります。

My colleague asked me to attend the meeting on her behalf.

 

説明を分かりやすくするために、今回は日本語に訳しますが、この文を頭から理解すると、「私の同僚が、私に頼んだ、会議に出席することを、彼女の代わりに」となります。

日本語の順番とは違いますが、これでも十分内容は理解できますね。

 

【❷ 訳さない】とも通じる部分ですが、英語と日本語の文の順番は逆になることが多いので、日本語の文の順番で理解しようとすると、時間のロスが生じてしまいます。

特に長文になると、一回文を読んだ後に、文の最初の部分はなんだったっけ?と返り読みしてしまうことが多くなります。


この3つは速読をする上で、とても大切です。

とはいっても、実践するのはなかなか難しいかもしれません。

 

この3点を身につけるには、「精読トレーニング」が有効です。

速読のために精読をするのは矛盾するように感じるかもしれません。

しかし、文の内容を理解しながら速読できるようになるためには、精読は欠かせないステップです。

 

精読については、こちらの記事で詳しく紹介しているので、合わせてチェックしてみてください。

「TOEIC Part7 対策はこれ!知っておくべき精読とは?」

 

 

2. TOEIC Part7を解く際に使える速読のコツ

では、実際にTOEIC Part7 長文読解問題を解く際に使える速読のコツを3つ紹介します。

 

2-1. Part7 速読のコツ① 読む順番を工夫する

Part7を解くときに、あなたはどこから読んでいますか?

できれば文書をしっかり読んでから、設問に解答していきたいところですが、なかなかそんな時間の余裕はありませんよね。

 

Part7を速く読んで解き進めていくには、まずは設問から読むのがおすすめです。

 

例えば、1つの文書に対して、3つの設問がある場合、下記の順で読み進めていきましょう。

 

❶ Q1の設問・選択肢を読む
❷ 文書の上から読んで答えを探す
→ Q1に解答する

 

❸ Q2の設問・選択肢を読む
❹ 先ほど読むのをやめたところから再度読んで、答えを探す
→ Q2に解答する

 

❺ Q3の設問・選択肢を読む
❻ 先ほど読むのをやめたところから再度読んで、答えを探す
→ Q3に解答する

 

この順番で解けば、文書を全部読まなくても解答できることもあり、効率的に解き進めることができます。

 

2-2. Part7 速読のコツ② パッと見で情報を見つける力をきたえる

長文問題を解く際に大切なのが、パッと見で情報を見つける力です。

このスキルは、速読にも大きく貢献してくれます。

 

英文となると、とにかく一語ずつ読まないと理解できないと思いがちですが、まずはパッと見でポイントを押さえると、とても読み進めやすくなります。

 

例えば、英文も日本語の文書と同様、文書の種類によってフォーマットが決まっているので、パッと見るだけで、どんな情報がどこに書いてあるか?を把握できます。

 

文書全体をパッと見るときに注目するポイントは下記です。

タイトル:どの文書にもタイトルが上部に書いてあります。

項目:レポートや広告、チャートの場合、文書がいくつかのパートに分かれています。

宛先・送り主:Eメールやレターの場合、誰から誰に対して送ったものなのか?がパッと見でわかります。チャットの場合は、何人でのやり取りなのか?をパッと確認します。

固有名詞:大文字で始まる固有名詞は、社名や人名、商品名等問題を解く際にカギとなる情報になることがあります。

 

その他にも、日付や時間、住所や数字等、パッと見で目に入る情報を大切にしましょう。

 

2-3. Part7 速読のコツ③ 3つのしない(音読しない、訳さない、返り読みしない)

最後のコツは、1-3でも紹介した「3つのない」です。

音読しない、訳さない、返り読みをしない。

 

癖になっていると変えるのはなかなか難しいかもしれませんが、繰り返しトレーニングあるのみです!

 

ここからは、具体的な速読トレーニング方法を見ていきましょう。

 

3. TOEIC Part7 スコアアップに役立つ!速読トレーニング方法

TOEIC Part7に特化した速読トレーニング方法を3つのステップに分けて紹介します。

 

3-1. Part7 速読トレーニング ステップ① まずは精読

速読トレーニングに入る前に必ず行ってほしいのが、精読です。

 

「精読」とは、「英文を正確に読み、理解する」ことです。

 

意味を理解していない文を速読しても、意味はありません。

精読をしっかり行ってから、速読の練習をするのが基本です。

 

先ほどもご紹介しましたが、精読については、こちらの記事で詳しく知ることができます。

「TOEIC Part7 対策はこれ!知っておくべき精読とは?」

 

3-2. Part7 速読トレーニング ステップ② ゆっくりから始める

速読トレーニングだからと言って、はじめから速く読もうとする必要はありません。

最初は自分の読めるペースでゆっくり進めてOKです。

しっかりと内容を理解しながら読めているな、という感覚を大切にしましょう。

 

ゆっくり読むことに慣れてきたら、いよいよステップ③に進みましょう。

 

3-3. Part7 速読トレーニング ステップ③ スピードを意識

いよいよ速読トレーニングのメインステップです。

ここでは、【ペースメーカー法】を紹介します。

 

ペースメーカー法とは、Part 7の長期目標(1問あたり約1分~1分30秒)を「1行あたりx秒」という短期目標へと変換する方法です。

 

この方法に必要なのは「人差し指!」です。

人差し指をマラソンのペースメーカーに見立てて行います。

 

この方法では、まず英文に人差し指を当てます。

行に沿って左から右へと指をスライドさせながら読み進めます。

指がペースメーカーの役割を果たすので、読む速度を一定に保つことができます。

 

では、ペースメーカー法でスピードを意識して読む方法を見ていきましょう。

 

① 1回目の計測

まず、Part 7にある長めの文書をひとつ選びます。

設問に答えるのではなく、文書の理解をします。

指は使わず、普段通りに読んでください。

かかった時間をメモします。(ストップウォッチ

 

(モバイックより引用)

 

読み取り可能な最速ペースの確認

次に、1行あたり6秒のペースで指を動かしながら、最初の1行を読んでみます。

 

 

大まかに意味をつかめましたか?

文書によって各行の単語数は違うので、遅いと感じる場合には4~5秒に、速いと感じる場合には7~8秒にして、調整してみてください。

自分が意味の理解と速度を両立できる最速のペースが何秒なのか、速度を変えながら確認します。

 

指のトレーニング

次に、英文は読まずに指の動かし方を練習します。

②でつかんだ自分の最速ペースを保ちつつ指を左から右へとスムーズにスライドさせます。

最後の行まで、1行ずつやってみましょう。

心の中で秒数をカウントするとペースをつかみやすくなります。

 

目のトレーニング/2回目の計測

指をペースメーカーにして、③と同じ速度で目を動かす練習です。

もう一度最初から最後まで英文を読みます。

内容理解と速度の両立を意識しましょう。

かかった時間をメモします。

 

 

①と④のタイムを比べてみましょう。速くなりましたか?

この1回の練習で速くなったなら、さらにスピードアップできる可能性が高いです。

 

この方法では、これまで読むときにしていた悪い癖の矯正も期待できます。

単語を1つずつ確認して(目を止めて)読む癖や、英文上を行き来して(目をキョロキョロさせて)読む癖があると、速読を妨げる原因になります。

 

または、これまでは自分の最高速度を知らないままに、ゆっくりと読んでいた可能性もあります。

ペースメーカー不在のマラソンで好記録が出にくいのと同じですね。

 

ペースメーカー(指)と一緒に、Part 7の文書を読むトレーニングを最低でも1日1回取り入れてみましょう。

かかる時間は、長めの文書でも2分程度です。(事前の精読を忘れずに!)

 

野球の素振りと一緒で、繰り返すことにより、最速ペースの目の動きを体が覚えていきます。

練習を重ねれば、ペースメーカー(指)がなくても目をスムーズに動かせるようになります!

 

4. TOEIC Part7 に役立つ速読トレーニングの注意点

4-1. TOEIC Part7 の文書・設問・選択肢を使って速読

繰り返しお伝えしていますが、TOEIC Part7に役立てるための速読トレーニングは、TOEIC Part7の文書・設問・選択肢を使って行いましょう。

 

英語の速読!とひとまとめにすれば、英字新聞や雑誌、本等何を使っても構いません。

しかしTOEIC対策の場合は、他の素材を使うと、使われている単語レベルがTOEICのものと違ったりするので、おすすめはできません。

 

4-2. 速読も効果も焦らない!

速読!速く読む!と意識すると、焦ってしまいますよね。

 

この記事では、速読の前提として、「内容を理解しながら読む」というポイントを繰り返しお伝えしてきました。

焦るがゆえにただ読んでいるだけ、にならないように気をつけましょう。

 

また、速読トレーニングの効果の出方は人それぞれですが、毎日継続して行えば、1カ月後には必ず効果が実感できるはずです。

効果がすぐに出ないからといってあきらめず、しっかり継続していきましょう。

 

様々な文書を読んだ分だけ、自分の中にTOEIC Part7のパターンのストックが増え、実際にTOEICを受けるときにも必ず役に立ちます。

 

4-3. 速読トレーニングに使える問題集

この記事では、ペースメーカー法で必要なのは人差し指!とお伝えしました。

 

実際にTOEIC Part7の文書を使ってトレーニングを行うには、問題集が必要です。

本物の試験にいちばん近い文書が載っているのは、「公式TOEIC Listening & Reading問題集」です。

それ以外にも、Part7対策の本はたくさんあります。

 

こちらの記事でレベル別にお勧めの問題集・参考書を紹介しているので、こちらも参考にしてください。

「TOEIC Part7 長文対策!スコア別おすすめ問題集」

 

 

5. 速読トレーニングのTOEICにおける効果

5-1. TOEIC Part7 だけじゃない?

Part7対策として行う速読トレーニングについて紹介してきましたが、その効果はPart7以外でも期待できます。

 

例えば、Part6(長文穴埋め問題)の文書も早く読めるようになり、解答のスピードアップが期待されます。

 

また、リスニングセクションのPart3(会話問題)やPart4(説明文問題)の設問を先読みする際にも効果が期待できます。

 

いちばん取っかかりにくいと思われがちなPart7ですが、そこを頑張って対策することで、他のPartでも良い効果を得ることが可能です。

 

5-2. 速読力をつけてスコアアップ!

以上、TOEIC Part7 長文読解問題の速読のコツと、速読トレーニング方法をご紹介しました。

 

これらをしっかり実践し、文を読むスピードを上げることで、確実にスコアアップが目指せます。

 

さらなるレベルアップのために、ぜひ速読トレーニングに取り組んでみてくださいね。

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