TOEICの勉強をしたいけど、中学英語もあまり覚えていない…どうすればいいの?と悩んでいませんか。
中学英語の知識もままならない…という方は、元々英語は苦手、もしくは嫌い!なんてことも多いです。
それでもTOEICの勉強をしなければならないという状況に置かれているなら、まずは中学英語からしっかり復習することで、その先のTOEIC対策・英語学習を快適に楽しく進めることができますよ。
TOEICスコアアップには中学英語の知識は必要不可欠です。
中学時代に学ぶ単語や文法は、英語の基礎中の基礎なので、それらをしっかり復習することで、確実に英語力を身につけ、TOEICでも点数を上げることにつながります。
この記事では、初心者でも苦にならない中学英語の勉強法をアドバイスします。
また、中学英語を復習するためにおすすめの参考書やアプリも紹介します。
TOEIC満点の筆者が、中高生やビジネスマンに英語を教えた経験を交えて中学英語の攻略法をお伝えするので、早速あなたも文法対策に取り掛かりましょう!
この記事の内容
2. TOEIC初心者は中学英語の復習から始めるのがおすすめ
3. TOEIC初心者でも分かる!中学英語の勉強法3ステップ
1. 中学英語レベルはTOEICで何点取れるのか?
1-1. 中学英語ができればTOEICで500点取れる
ずばり、中学英語ができれば、TOEIC500点は取れます!
もしかすると、それ以上の600点くらいまで取れることもあり得ます。
TOEIC500~600点は、英検2級とほぼ同じくらいのレベルです。
(英検とTOEICでは試験形式等が違うので、簡単には比較できないため、あくまでも目安です。
詳しくは、英検2級はTOEICでは何点?英検1級・TOEIC満点の筆者がレベルを徹底比較!を参考にしてください。)
就活や転職で評価される基準はTOEIC600点以上であることが多いので、TOEIC初心者でもまずは600点突破を目指す方も多いと思います。
TOEIC600点のレベル・評価の詳細については、TOEIC600点は就職・就活に役立つ!?【企業・職種別スコア有】をご覧ください。
また、TOEIC500点は、大学受験で英語試験が免除になったり、単位認定が受けられる場合もあるため、学生は有利になることがあるスコアです。
TOEIC500点のレベル詳細については、TOEIC500点レベルは役に立つ?【気になる就活・仕事での評価を解説】をご覧ください。
中学英語の知識をしっかり復習して、まずはTOEIC500点~600点の目標突破を目指しましょう。
1-2. そもそも中学英語って何?
そもそも中学英語って何でしょうか?
中学校の英語の授業でどんなことを学んだか、覚えていますか?
中学英語の定義について、文法と単語に分けて確認してみましょう。
まずは、中学英語で学ぶ文法項目を簡単にまとめました。
・ 名詞(複数形)・形容詞・副詞・代名詞
・ be動詞・一般動詞・三人称単数現在
・ 過去形・未来形・現在進行形・現在完了形・過去進行形
・ 受動態
・ 疑問文・否定文・命令文・間接疑問文
・ 動名詞・不定詞・疑問詞・分詞・関係代名詞・助動詞・接続詞
・ 比較
なんだか聞き覚えのある、懐かしい文法用語が並んでいますね…。
全てTOEICの問題を解くのに必要な文法項目です。
今これがすべて分からなくても大丈夫です。
この記事で紹介する勉強法を実践すれば、必ず分かるようになりますよ。
また、中学英語で学ぶ単語数は約1,200語です。
(2011年に学習指導要領が変わったため、それ以前卒業の場合は約900語。)
この数字には、I/we/you等の単語も含まれているので、既にあなたも相当数の単語を知っている可能性があります。
余談ですが、筆者は以前、中学生・高校生向けに英語のレッスンを行ったことがあります。
最後のレッスンでプレゼン大会を行ったのですが、原稿作成時に少しサポートしただけで、皆素晴らしいプレゼンができていました。
全員、帰国子女ではなく、英会話や塾に通ったこともない生徒さんたちでしたので、中学英語の知識があれば、ある程度コミュニケーションは可能ですし、プレゼンもできてしまう、ということを実感しました。
2. TOEIC初心者は中学英語の復習から始めるのがおすすめ
2-1. TOEICでは中学英語の知識がとても大切
TOEICでは、中学英語の知識があれば正解できる問題も多くあります。
例えば、リスニングセクションのPart5では、下記のような問題が出題されます。
The marketing manager felt the suggestions from her team were ——- for a variety of reasons.
(A) construction
(B) constructively
(C) constructs
(D) constructive
(モバイックより引用)
選択肢を見ると、”construct”の部分は同じで語尾が異なる単語が並んでいます。
このような品詞を問われる問題では、「tionで終わる単語は名詞」、「lyで終わる単語は副詞」のように、中学英語の基礎知識をもとに品詞を見分けることができれば、すぐに正解が分かります。
この問題文の空欄の前にはwereというbe動詞があるので、その後に続く単語は「名詞」か「形容詞」です。
よって、空欄には(A) construction(名詞:建築)、または(D) constructive(形容詞:建設的な)のどちらかが入ります。
文意を確認すると、主語であるsuggestions(提案)はconstructive(建設的)だった、と意味が通るので、この問題の正解は(D)です。
このように、TOEIC Part5の文法問題では空欄の前後と選択肢だけを見れば、正解が分かるような問題も多くあります。
しかし、中学英語の基礎知識がなければ、このような解答テクニックを使いこなすことはできません。
何から始めればいいか分からないというTOEIC初心者は、まずは中学英語の復習から始めてみるのが良いでしょう。
2-2. 中学英語の理解不足はTOEICのスコアが上がらない原因になる
中学英語の理解をおろそかにしたまま、いきなりTOEIC対策の参考書・問題集の学習から始めてしまうと、問題に不正解するばかりでモチベーションが下がってしまったり、解説の意味が理解できず、勉強自体が嫌になってしまったり・・・なんてことも大いにあり得ます。
このように順番を間違えてしまうと、知らないうちに悪循環のループにはまってしまうリスクがあるので、まずは中学英語の基礎からしっかり固めて、確実にレベルアップしていくようにしましょう。
また、TOEICを初めて受ける方は、自分の実力、すなわちTOEICでどのくらい点数を取れるか?を事前に確認しておくことも大切です。
詳しくは、TOEICを初めて受ける人限定!満点講師のTOEICのトリセツをご覧ください。
3. TOEIC初心者でも分かる!中学英語の勉強法3ステップ
中学英語の復習のために、下記の3ステップで学習を進めていきましょう。
3-1. 中学英語勉強ステップ① 基礎文法を復習する
まずは、先述した中学英語の文法項目をしっかり復習します。
中学英語の文法書を使って、問題を解いたり、例文を作ったりしながら、文法知識を自分なりに応用できるようになることを目指しましょう。
また、「自動詞は目的語が不要で、前置詞等が続く動詞、他動詞は直後に目的語が続く動詞」のように、自分の言葉で文法項目の定義・役割を説明できるようになることを目指すのもおすすめです。
文法用語が苦手な人は、まずは基本的な文法用語を、自分の言葉で理解できるようにすると良いでしょう。
また、インターネットで「中学英文法」と検索すると、様々な学習コンテンツが出てくるので、疑問点を解決したい場合は、ネットや参考書等をフル活用していきましょう。
英文法の学習法については、TOEIC初心者が英文法で絶対に失敗しない勉強法まとめ【完全保存版】でも詳しく紹介しています。
あわせて参考にしてください。
3-2. 中学英語勉強ステップ② 単語を覚える
単語の覚え方は人それぞれですが、誰にでも共通して言えることは、繰り返しが重要!ということです。
まずは、自分のレベルに合った単語帳を1冊選びましょう。
単語帳を選ぶ際には、TOEIC頻出単語が載っているものを選びましょう。
その他の単語帳を選ぶ際の注意点やおすすめ単語帳については、TOEICスコアアップにおすすめの単語帳【レベル別・使い方も伝授】をご覧ください。
そして、『1週間で30単語』のように、一定期間で覚える単語数を決めます。
無理のない、確実に覚えていける期間と単語数を設定しましょう。
各単語の意味と例文をしっかり確認します。
また、単語を使って自分で例文を作ってみることで、より速く単語が覚えられるようになります。
毎日時間を決めて、繰り返し同じ単語を学習します。
単語を見たら意味が分かる状態、または例文の日本語訳を見て英語が出てくる状態になったら、覚えたと判断し、次の新しい単語の学習に進みましょう。
単語の覚え方については、単語を覚えてTOEICスコアアップ!今から始められる単語の覚え方でも詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
3-3. 中学英語勉強ステップ③ 精読・音読に挑戦する
ステップ①②で学んだ文法と単語の知識を活かして、リーディング・リスニング力強化に取り組みましょう。
リスニング力強化のためには精読がおすすめです。
TOEICでは速読力が重視されがちですが、速く読む前に、まずはしっかりと内容を理解しながら英文を読むことができるスキルが必要不可欠です。
そのための練習が、精読です。
文に出てくる分からない単語の意味をしっかり調べ、文の構造をチェックします。
少し難しく感じるかもしれませんが、まずは主語と動詞を見つけることで、文の構造が分かりやすくなります。
中学英語の参考書や単語帳に出てくる例文の精読から始め、徐々にPart2やPart5のような短文、そして他のPartの長文の精読に挑戦しましょう。
精読については、TOEIC Part7 対策はこれ!知っておくべき精読とは?をご覧ください。
そして、リスニング力強化には音読がおすすめです。
英文をいくら聞き流しても、聞き取れるようにはなりません。
なぜなら、「人は自分が発音できる音しか聞きとることができない」という法則があるからです。
音声ダウンロードができる参考書や単語帳も多いので、それらをフル活用して音読に取り組みましょう。
音読には、シャドーイングやオーバーラッピング、速音読等、さまざまな方法があるので、楽しく学べる点もおすすめしたい理由の一つです。
音読の方法については、TOEICリスニング対策と解答のコツ【音読できる=聞けるの法則とは⁉】で詳しく紹介しています。
その他、TOEIC300、400、500点の学習者がTOEIC600点を達成するための勉強法については、下記で紹介しているので、あわせて参考にしてください。
TOEIC300点→600点の勉強法をTOEIC専門講師が解説
TOEIC400点から600点を達成するための勉強法と参考書
TOEIC500点から600点突破!勉強法・テクニックをプロが伝授
4. 中学英語をマスターするためにおすすめの参考書・アプリ
4-1. TOEIC対策におすすめの中学英語参考書
中学英語の復習をしつつ、TOEIC対策をしたい方におすすめの参考書はこちらです。
タイトルに「中学英語」という言葉は入っていませんが、TOEICスコアアップのために中学英語の文法知識を復習したい方におすすめの1冊です。
文法が苦手だったり、英語が嫌いな学習者向けに、分かりやすさを重視して作られた本なので、内容も基礎中の基礎である品詞から始まっており、文法知識をゼロから復習することができます。
また、ただ文法知識を復習するだけでなく、同時にTOEIC Part5の文法問題の練習までできてしまうので、一石二鳥です。
こちらから試し読みもできるので、気になる方は見てみてくださいね。
その他、TOEIC初心者におすすめの参考書については、TOEIC初心者におすすめの参考書と活用方法【単語・文法・TOEIC対策】でも紹介しています。
4-2. TOEIC対策におすすめの中学英語アプリ
中学英語の復習におすすめのアプリは mikan(iOSはこちら、Androidはこちら)です。
無料で使えるコンテンツの中に、「中学英単語1000」や「中学英熟語300」があるので、まずはこれらの単語を完璧に覚えることから始めると良いでしょう。
各単語に関するクイズに答えながら、ゲーム感覚で楽しく単語を覚えることができます。
また、クイズの後には、各単語について辞書(スーパー・アンカー英和辞典)で表示することができるので、意味や例文をしっかり確認しましょう。
単語を覚えるだけでなく、例文を精読・音読することで、文法知識の確認をすることもできます。
その他の単語アプリは、TOEIC単語アプリおすすめをプロが厳選!【無料と有料・使い方も】で詳しく紹介しているので、参考にしてください。
5. 中学英語をマスターしてTOEICスコアアップ!
TOEICでスコアアップするために欠かせない中学英語の知識。
苦手意識を持っているとなかなか難しく感じるかもしれませんが、少しずつでも分かってくると、徐々にいろんな英文が読めるようになり、英語が聞き取れるようになり、英語の勉強が楽しいと感じる日が必ずやってきます。
TOEICスコアアップのためにはTOEICの問題を解いた方が良いのでは?と焦る気持ちもあるかもしれませんが、まずは中学英語という基礎をしっかり固めておくことが、後々の英語力アップ・TOEICスコアアップに大きく役立ちます。
この記事で紹介した勉強法や参考書・アプリを活用して、まずはしっかり中学英語の知識を復習していきましょう!